■インフォメーション
運動会、修学旅行、結婚式や旅行などが生理と重なってしまうのを避けたい場合、
事前にプリモルートを飲むことで生理の日を移動させることが可能です。
その場合、生理開始日の3日前から服用を開始すれば十分間に合います。
この場合の内服は一時的なものなので、副作用等を心配する必要はありません。
primolute N(プリモルトN)5mgは、黄体ホルモンのプロゲステロンと似た働きをする合成ホルモンのノルエチステロンを含み、
黄体ホルモンの不足やホルモンバランスのくずれで起こる月経期間の調整をはじめ、
無月経、生理不順、月経困難症、機能性子宮出血、黄体ホルモンの不足による不妊症などの治療や月経周期の変更に用いられます。
黄体ホルモンは、成人女性では卵巣の黄体から、また妊娠中では中期以降に胎盤からも分泌される女性ホルモンで、
子宮内膜の状態を柔らかく厚くし、受精卵が着床しやすい状態にするほか、月経周期を決めるなど、妊娠の準備と妊娠状態の維持に欠かせないホルモンのひとつです。
黄体ホルモンであるプロゲステロンは、血中から細胞に入ると細胞内に存在するプロゲステロン受容体たんぱく質と結合して複合体を形成しますが、この複合体は核内のDNAの特定の部分に結合することで、多くの遺伝子の発現を変化させます。この機構により、子宮内膜や子宮筋の働きの調整や乳腺の発達、体温上昇などに関るほか、血糖値を正常にすることによる体脂肪の減少、利尿作用、卵胞ホルモン過多の補正、新しい骨組織の生成の促進、骨粗しょう症の防止と回復、副腎皮質ホルモンの前駆体を提供、皮膚病を治すなど、さまざまな役割を持っています。
しかし中枢神経や卵巣機能の異常、精神的なストレスなどが原因となってこの黄体ホルモンの分泌が少なくなると、子宮内膜が厚くならないために着床しにくくなり、また高温期が短く、高低の温度差がなかったりするために卵が成熟せず、排卵障害を起こしやすくなります。この黄体ホルモンの分泌が少ない状態を黄体機能不全と言い、隠れた不妊症の原因ともなっています。
この黄体ホルモンの不足を補う薬が、primolute N(プリモルトN)5mgです。有効成分のノルエチステロンは、1951年に開発された世界初のプロゲスチン(プロゲステロン合成製剤)で、第1世代のプロゲスチンに属します。主作用のプロゲスチン活性は新しい世代と比較して劣るため、月経困難症や子宮内膜症に対する治療薬としては不利であると言えます。しかしその反面で、ニキビや男性化症状といった副作用の要因となるアンドロゲン活性が低いだけでなく、長年にわたって使用され続けているために、今後新たな副作用が発現する可能性が限りなく低いという利点があります。
■服用方法
通常、成人は1日1回1〜2錠(ノルエチステロンとして1日5〜10mg)を1〜2回に分けて経口服用してください。
・月経周期延長
1日2回、朝夕1錠を月経予定3日前から服用し始め、月経周期延長希望日まで続けて服用します。
・月経周期短縮
1日2回、朝夕1錠を卵胞期(基礎体温高温期)に服用し、数日続けて服用します。
※作用の強い合成黄体ホルモン薬ですので、妊娠中の方はプリモルトN(Primolut-N)の服用を控えてください。
■商品詳細
製造企業: Bayer Schering Pharma (Germany)
有効成分:ノルエチステロン(Norethisterone) 5mg
内容量:10錠、1シート
■注意事項と副作用
・軽い副作用
飲み始めに吐き気や嘔吐、乳房の張りや痛み、頭痛などの症状が起こる場合もあります。
上記の症状は、服用開始から2〜3ヶ月後、身体が慣れることにより軽快することが多いので、それほど心配いりません。
人によっては、身体がダルくなったり、気分が憂うつになることもあります。
このようなときは、早めに受診し医師と相談してください。
・重い副作用
稀ですが初期症状等に念のためご注意ください。
アナフィラキシー様症状、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しい。